現在も電気工事士として働いている
このブログの管理人 貴泉(きせん)といいます。
40代で電気工事士への転職を考えて、ネットで調べてみると、
「電気工事士 やめた方がいい」
という文言を見たことがないですか?
「じゃあ、電気工事士になるのやめようかな…」と思う方もいらっしゃるはずです。
ただ、
「何でやめた方が良いの?」「体力的にキツイの?」
という漠然としたイメージしか持てないと思います。
そこでこの記事では、40歳で無資格・未経験で電気工事士になった管理人が、
・電気工事士になるメリットは?
・電気工事士になったことでのデメリットは?
について、実際の経験を元に書いていきたいと思います。
この記事を読めば、電気工事士に転職する際の判断材料になります。
40歳で転職した現役電気工事士が語る 電気工事士になるメリット&デメリット
良かったと感じたところから。
電気工事士になるメリット① 安定している
管理人は建設現場で作業をする電気工事士です。
新築の住宅やマンション、店舗や工場の電気工事、改築や修理に伴う電気工事をやっています。
「え?建設現場の仕事をしても、不安定なんじゃないの?」
と言われる方もいらっしゃると思います。
管理人の言う「安定」とは、「大企業や公務員として働く安定」とは、ちょっと意味が違います。
ちょっと、管理人が電気工事士になる前の仕事の話をさせていただきます。
管理人は、非正規雇用の仕事を約20年近くやってきました。
4月に雇用されて、翌年3月に一旦退職、仕事があれば4月から再雇用されるという雇用形態でした。
管理人は、毎年3月が近づくと、
「来年度は仕事があるのだろうか?」という不安を感じながら、毎年仕事をしていました。
そして、仕事がなく、雇用されなかったら…
「仕事がなくなって、生活をしていけるのだろうか?」
「自分にできる仕事はあるのだろうか?」
そんな不安を抱きながら、仕事をしていたのです。
思い切って電気工事士になってからは、そのような不安はなくなりました。
会社の社長がしっかり営業をされて、仕事が切れることがないという安心感もあります。
しかし、一番思うことは、
「自分で稼げる知識・技術・経験」を積んでいっているという自信です。
変な話、今勤めている会社がつぶれたとしても、次の仕事を心配する同僚はいないのです。
「今度は、どこの会社に行こうかな~?」くらいの感じです。
電気工事の知識・技術・経験があるからこそ、どこでも仕事をやっていけるのです。
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元気があれば、引く手あまたです
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この先、電気関係の仕事がなくなることはありません。
AIやロボットが発達しても、まだまだ電気工事の仕事は人間がやらなければなりません。
明日、会社がなくなっても「自分で稼げる」という安定感。
これは、電気工事士として働く一番のメリットです。
電気工事士になるメリット② 知識や技術、経験が身に付く
建設系の電気工事をしていると、たくさんの職人さんと仕事をします。
大工さん、水道設備屋さん、左官さん、鳶さん、塗装屋さん、軽天屋さん、鉄筋屋さん、板金屋さん、クロス屋さん…
と、まだここに書ききれないくらいの職人さんと一緒になります。
いろいろな職人さんの仕事を見て、話をさせていただくと、多くの知識を得ることができます。
工法や工具などのことも教えていただけるので、ネットでは手に入らない貴重な話も聞けます。
仕事の中で電気工事の知識・技術・経験も重ねながら、さらに建築関係の知識・技術も身に付きます。
コンセントやスイッチの移動、増設は材料費のみで、自分でできるようになります。
さらに、現場でそれぞれの専門の仕事を間近で見られるので、ちょっとした家の修理、特にDIYにはもってこいです。
電気工事士になるメリット③ 健康になった
「ふざけてんの?」と言われそうですが、まぁちょっと聞いてください。
「健康だから、電気工事士をやっている」のか
「電気工事士をやってるから健康になった」のか…。
どちらか分かりませんが、管理人は電気工事士になってから、風邪をひいていません。
夏はクーラーのない現場で汗をかきながら作業。
冬は寒い中、ブルブル震えながらの作業。
それなのに、風邪一つひきません。
しかも、毎年冬になると、薬を飲まなければならないほどの重度の鼻炎持ちだったのですが、鼻が詰まることすらありません。
「かなり歩くから、血行が良くなったのかも」と周りからも言われます。
確かに、一日1~2万歩を歩いているので、健康になったとも考えられます。
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こんな風に階段を上り下りします
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それに、現場で働くので、早寝早起きになります。
朝食・昼食・夕食をしっかり食べて、10時と15時には休憩。
こんな風に、結構規則正しい生活を送っています。
病院知らずの体になれたことは、意外なメリットでした。
大変だと思ったこと…。
電気工事士になるデメリット① 「3K」ならぬ「4K」
「『4K』って、テレビのことですか?」と言われそうですが…。
「3K(キツイ、汚い、危険)」というのを聞いたことがあると思います。
電気工事士の仕事もこの「3K」が当てはまります。
重たい材料を運び、冷暖房のない過酷な現場での作業。
天井裏や床下に潜り、雨の日でも穴掘り、コンクリートまみれの現場。
高所や脚立からの転落、工具や刃物によるケガ。
さらに、40代ともなると、重い材料運びや無理な姿勢で仕事をした次の日は筋肉痛地獄です。
次の日に筋肉痛になるならまだマシ。
2日後、3日後に筋肉痛になる悲しい40代の肉体の衰えを感じることも…。
書いていったらキリがないほど、電気工事士は「3K」の仕事です。
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身近なところでは天井裏が結構過酷です…。
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しかも、40代で転職となると、「給料が少ない」という「4K」も覚悟しておかなければなりません。
特に、管理人のように無資格・未経験は「見習い」扱いですので、さらに給料は少なくなります。
電気工事士にもいろいろな仕事があるので、一概に「給料が少ない」とは言い切れません。
しかし、建設系の電気工事士は給料が少ないと思っていた方が良いです。
現場で一緒になる、別の会社の電気工事士さんと話をすると、
「え?そんなにすごい仕事をしてるのに、給料はそれだけ?」
ということが多々あります。
電気工事士への転職を考えるならば、この「4K」は覚悟しておいてください。
電気工事士になるデメリット② 不規則・不安定なスケジュール
電気工事士になり感じることは、
「休みが少ない」ということです。
建設現場で働いていると、基本休みは日曜日だけです。
祝日で休みになるということは、ほぼありません。
「勤労感謝の日」も、勤労できることに感謝しながら仕事をします。
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祝日の感覚がなくなると、こんなことが…。
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一応、ゴールデンウィーク、盆・正月休みはあります。
しかし、工事の日程によっては、その休みも返上して作業をすることになります。
休みの直前でスケジュールが変わったりするので、旅行の計画などもできません。
長期の休みでも、お客さんや現場監督から
「ブレーカーが落ちて、電気が使えなくなった」
「現場の仮設電源が使えなくなった」
という連絡も来たりするので、遠出することもなかなかできません。
また、現場によっては、遠くの現場に行くこともあります。
建設現場では朝礼もあるので、それに間に合うように早く出勤します。
現場でトラブルや作業の進み具合が悪く、残業となることも多いです。
出勤時間、帰宅時間がバラバラになることも頭に入れておかないといけません。
電気工事士になるメリット&デメリット まとめ
今回は、電気工事士になるメリットとデメリットについてまとめてみました。
電気工事士に転職するデメリットもたくさんあります。
世の中のイメージ通り、電気工事士の仕事は過酷なものです。
しかし、電気の仕事はこれからもなくなることはなく、むしろ増えることが予想されます。
その反面、現在、電気工事士の数は少なく、どこの会社も人手不足の状態です。
今から、電気工事の知識・技術・経験を重ねることで、将来「食いっぱぐれる」ことはありません。
苦労した分、将来が開ける職業の一つだと考えます。
転職を考える際には、その仕事のメリット・デメリットはある程度把握しておくことが大事です。
それを念頭に、それぞれの生活や将来のことを考えて転職活動を進めることも大事です。
ただ、40代の転職は20代・30代よりも働ける時間は少ないので、「早めに行動する」ことも大切です。
この記事が皆さんの転職活動の参考になれば幸いです。