工具の持ち替えを少なくして、実技試験で時短できるコツをご紹介!!(画像あり)
そんな方にぜひ見ていただきたい記事です。
現在、実際に現場で電気工事士として働いている管理人。
非正規雇用から第二種電気工事士の資格を取ろうと、第二種電気工事士試験に臨み筆記試験は楽々合格。
その勢いで実技試験を受けると、練習はしっかりやったつもりが不合格…。
今でもなぜ落ちたのかが分かりません…。
しかし、その原因の一つが、「作品の完成が時間ギリギリで、見直しの時間が十分無かった!!」ということ。
その後、無資格未経験で運よく電気工事会社に就職。
先輩方やベテランの職人さんの仕事ぶりを見ていてあることに気が付きました。
それは、「作業が早い職人さんは、一つの作業をまとめてする=工具の持ち替えが少ない!!」ということです。
そのことを生かして、自分なりに電気工事士試験の実技対策を考え、第二種&第一種電気工事士に合格したので、そのやり方を記事にしました。
時短テクニックを使った実技対策(候補問題№11)
この記事では候補問題№11を例に時短テクを書いていきます。
画像付きなので、その通りに進めれば作業の時間短縮につながりますよ。
一般財団法人電気技術者試験センターより
実技試験の練習前にやっておくこと
工具についてはこちらの記事をご参考に。
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指定工具を確認しておきましょう。
続きを見る
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実技試験の合格率をさらにアップさせる便利な工具をご紹介。
続きを見る
① 練習スペースは長机を意識して練習しましょう。
練習をする時は、長机の広さを意識して練習をしましょう。
試験会場の作業スペースもそれぐらいの大きさと思って練習することが大事です!!
② 電線は候補問題ごとに切っておき、マスキングテープなどでまとめておく。
実技試験の練習セットなどを購入したら、あらかじめ候補問題ごとに電線を切って、マスキングテープなどでまとめておきましょう。
このような作業も最初にまとめてやっておくのも効率的な練習につながりますよ。
③ ジョイントボックス(アウトレットボックス)は全部穴を開けておく。
ジョイントボックス(アウトレットボックス)は最初に全部穴を開けて置き…
このように練習前にマスキングテープで使わない穴を塞いでおきます。
(本番の試験の時は、使う穴だけ開いたものが支給されます。余計なところを打ち抜いて穴を増やすと欠陥になるのでご注意を)
④ 工具の準備も本番を意識して!!
本番の試験の時は、机の上に工具をたくさん広げて作業、ということはできません。
使わない工具は足元に置くことになります。
管理人は画像のようにジャンピングバケットを購入し、工具を立てて中に入れ、上から工具が確認できるようにしていました。
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作業1 ジョイントボックス(アウトレットボックス)の組み立て
※ジョイントボックス(アウトレットボックス)がない問題の時は、「作業2」から始めます。
問題用紙の施工条件等を確認し、複線図を書いたらいよいよ作業開始です!!
まずは、
・ジョイントボックス(アウトレットボックス)
・ねじなし電線管
・ねじなしボックスコネクタ
・絶縁ブッシング
・ゴムブッシングを準備します。
工具は、
・ウォーターポンプスライヤー
・プラスドライバー
・電工ナイフを準備します。
まずは、電工ナイフでゴムブッシングに切り込みを入れます(カッターナイフの使用は、試験センターから自粛するようになっているのでご注意を)。
切り込みを入れる時は、中心に向かって切っていくと切りやすいですよ♪
ジョイントボックスにゴムブッシングをはめ込みます。
ねじなし電線管を取り付けます。
ロックナットはウォーターポンププライヤーで挟む時に使います(ロックナットを外側に付けないように注意しましょうね)。
あと、本番ではねじの頭部を画像のようにドライバーかウォーターポンププライヤーでねじ切るのですが、練習の時にねじ切ってしまうと後々面倒なので、ここでは省略します。
作業2 電線を切る!!
電線を準備します。
電線を切る工具を準備します。
・ケーブルカッター
・ペンチ
・布メジャーやスケールなどを準備します。
(管理人は布メジャーを使っていたので、作業机にマスキングテープで画像のように固定していました)
複線図に書いた寸法通りに電線をカットしていきます(渡り線も忘れずに切っておきましょう)。
ちなみに管理人は第一種電気工事士試験の時に、2芯と3芯の電線を間違って切ってしまいました…。
二種でも緊張してVVF1.6‐2ⅭとVVF1.6‐3Ⅽを間違えて切らないように注意しましょうね。
しかし!!図面に書かれている寸法の50%以下にならなければ欠陥ではありません!!
諦めたらそこで試験終了ですよ👓
切った電線はこのようにジョイントボックスの上に並べておきます。
こうすれば、次の作業で「どの電線がどこの電線?」という混乱を防ぐことができます。
(作業スペースが狭いので、重なるような置き方になります)
作業3 電線の被覆を剝いていきます。
・ケーブルストリッパーを準備します。
※電工ナイフでも被覆は剝けますが、時間のことを考えるとストリッパーの格段に早いので、最低でも手動型のストリッパー(上の画像の右のストリッパー)は準備しておきましょう。
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ケーブルストリッパー(自動型)の時短テクニック
ケーブルストリッパーのグリップのところに、10cmのところにマスキングテープを貼っておくと…
このように布メジャーやスケールで測る必要がなくなりますよ。
あと、電線の被覆を剥く時は、画像のように長めに電線が出るように剥いておきます。
ランプレセプタクルの被覆の剥き方
ランプレセプタクルの電線はまず、4cmで被覆を剥いて…
2cm電線を出すように被覆を剥きます。
※この長さの剥き方はギリギリの剥き方なので、人によっては2~3mm長くした方が良い場合があります。練習の時に、自分が一番作業しやすい長さを確認しましょう。
電線の被覆を剥いたら、画像のように並べておくようにしておきましょう。
作業4 器具に電線を取り付けます。
器具と器具に電線を取り付けるための工具、
・ドライバー
・ペンチ
・ケーブルストリッパーなどを準備します。
※マイナスドライバーは器具の取り付けを間違えた時のために準備しましょう。
「作業3」で長めに電線が出るように被覆を剥いておいて、ペンチで上の画像のように電線を切ります。
ペンチを使えば長さを測らずに、ブレーカー、端子台、引掛シーリング、スイッチ、コンセント、差込形コネクタへの電線の取り付けが早くできます。
ランプレセプタクルへ取り付ける電線の輪作り
ランプレセプタクルはケーブルストリッパー(手動式)を使うと便利ですよ。
まず、電線を直角に曲げます。
そのまま電線の先端を挟んで、クルッと曲げれば輪作りができます。
電線の接地側・非接地側、時計回り方向に取り付けるなど、欠陥に注意しましょう。
埋込連用取付枠はマイナスドライバーで固定しますが、強く締め付けると壊れる可能性があるので気を付けましょう。
(間違って器具を取り付けて取り外す時も気を付けましょう)
渡り線も忘れないようにしっかり接続しましょう。
器具を取り付けたら、ジョイントボックスに電線を通して組み立てましょう。
作業5 電線の結線をします。
結線作業をする工具、
・ストリッパー
・ペンチ
・圧着ペンチ
・リングスリーブと差込形コネクタを準備します。
差込形コネクタを使うところは、ペンチで電線を切れば、
長さを測らずに差込形コネクタを取り付けることができます。
圧着ペンチの「〇」「小」「中」を間違えないように圧着しましょう。
はみ出した電線は切っておきましょう。
リングスリーブの「〇」「小」「中」は、
VVF1.6mm → 1点
VVF2.0mm → 2点
このようにVVF1.6mmを「1点」、VVF2.0mm「2点」と変換して、
VVF1.6mmを2本で圧着するときは、 「1点」+「1点」=「2点」 → 圧着ペンチのマーク「〇」となります。
「2点」 → 圧着ペンチのマーク「〇」
「3~4点」 → 圧着ペンチのマーク「小」
「5点以上」 → 圧着ペンチのマーク「中」
このように覚えて欠陥がないようにしましょう。
これで完成となります。
早く完成すれば見直しをしっかりできますよ。
ちなみに、管理人が2度目の技能試験を受けた時は候補問題№10でした。
結構簡単な問題で、しかも上記の方法で施工していったので、早く完成しすぎて(複線図を書いて、作品を完成させるのに20分で終わりました)こんな失敗が…。
ブレーカーの電線が抜けないかチェックしすぎて、変な音が…。
見直しもほどほどにしておきましょう。
第二種電気工事士実技試験 時短テクニック まとめ
電気工事士試験の技能試験は、「工具の持ち替えを少なくして、作業時間を短くすること」が決め手です。
- ジョイントボックス(アウトレットボックス)、ねじなし電線管、ねじなしボックスコネクタ、絶縁ブッシング、ゴムブッシングを準備。工具は、ウォーターポンプスライヤー、プラスドライバー、電工ナイフを準備して施工。
- 電線を準備して、ケーブルカッター、ペンチ、布メジャーやスケールを使って電線を切る。
- ケーブルストリッパーを準備して、電線の被覆を剥く。
- 器具を準備して、ドライバー、ペンチ、ケーブルストリッパーを使って、電線と器具を組み立てます。
- リングスリーブと差込形コネクタを準備して、圧着ペンチで結線。リングスリーブからはみ出した電線をペンチなどでカットして完成。
初めはちょっとやりづらいかもしれませんが、慣れてくればかなり早く施工することができます。
少しでも早く施工できるようになって、技能試験を突破しましょう!!
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